ICL(眼内コンタクトレンズ治療)

※来院前にお電話ください(0761-20-2288)。
ICL(Implantable Contact Lens:眼内コンタクトレンズ)とは、眼球内の水晶体と虹彩の間にレンズを移植して近視や乱視を矯正する方法です。

強度近視や角膜が薄いため、レーシックやPRKの手術が受けられなかった方にも手術をすることができます。将来、近視が進行してきて合わなくなってもレンズを交換することができます。レーシックに比べ光学的に優れており、より良い視機能が期待できます。
一方でデメリットもあります。レンズの価格が高価であり、オーダーメイドなので納入までに時間がかかる場合があることや、まれに白内障を誘発する可能性があります。
当院では、スター・ジャパン社製のICL(眼内コンタクトレンズ)を採用しております。

詳細はこちら https://jp.discovericl.com/
ICL研究会 当該会員  https://icl-japan.net/

ICL適応・非適応

日本眼科学会のガイドラインに基づき、施術適応を慎重に判断します。
適応、非適応に関してお気軽にご相談・ご質問ください。丁寧に分かりやすくお答えいたします。

 

ICLの手術に適した人の目安

  • 年齢が21歳から45歳ぐらいまで
  • 近視度が-6.0以上(推奨値は-15.0以上は慎重適応です。実際のレンズ作成範囲は-3.0Dから-18.0Dまで)
  • 術前の乱視度数が2.0D以下であること
  • 前房の深さが3.0mm以上であること
  • 角膜内膜細胞密度 年齢26から25歳 2800個/mm²、36歳から40歳 2200個/mm²

ICLの手術に適していない人

  • 目の病気がある方(白内障、緑内障、ぶどう膜炎)
  • 散瞳して瞳孔径が8ミリ以下の方
  • 術前の乱視度数が2.0D以下であること円錐角膜の方
  • 妊娠、授乳中の方

検査項目

ICL手術を受けて頂けるかどうかを適応検査で調べ、手術についてのカウンセリングをいたします。ICLの適応を調べる検査は以下のように多いですが、慎重に適応を決めるためです。検査へご協力をお願いいたします。

  1. 眼疾患既往
  2. 自覚的および自覚的屈折検査
  3. 裸眼および矯正視力検査
  4. 調節麻痺下(サイプレジン使用による)の自覚的および他覚的屈折検査
  5. 眼圧測定
  6. 角膜曲率半径、角膜形状解析
  7. 角膜圧、前房深度測定
  8. White to White 測定(角膜水平部)
  9. 暗所時での瞳孔径、散瞳時瞳孔径
  10. 細隙灯顕微鏡検査(前眼部、水晶体)
  11. 眼底検査

コンタクトレンズの休止指示について
コンタクトレンズ装用により角膜形状に微妙な変化が生じて、屈折や乱視が変化しています。そのまま度数決定するように検査を行うと、患者様にあった矯正を行えません。このため、検査の前にあらかじめコンタクトレンズの装用を休止していただき、角膜を元に戻してから検査を行います。
休止期間はコンタクトレンズのタイプにより異なります。また、これまでのコンタクトレンズの装用期間により、休止いただく期間が変わる場合があります。

手術までの流れ

受診初日

  • 検査前に、コンタクトレンズを使用されている方は、ソフトの場合2週間以上、ハードの場合3週間以上装用を中止していただく必要があります。
  • 検査時、サイプレジンという目薬で調節を麻痺させます。この目薬の影響で24時間ほど調節がしにくくなります。これにより正確なICLの度数決定ができるようになります。
  • その他、必要な検査が多くありますので時間がかかります。

※検査前に過度の近業作業、睡眠不足は避けてください。

術前検査2

  • 術前検査1の結果を精査し、問題なければ点眼による散瞳や調節麻痺の検査は原則しません。術前検査1の検査結果の再確認を行います。検査結果に基づきICLを発注します。
  • ICLの納期が分かりましたらご連絡いたします。手術日を決定いたします。

※検査前に過度の近業作業、睡眠不足は避けてください。

手術当日2

  • 手術当日はコンタクトレンズを使用しないでください。
  • 術前2時間前より散瞳薬の点眼を行います。術前30分より眼圧下降のための点眼を行います。
  • 手術時間は片眼30分程度です。両眼同日に行います。
  • 術後1から2時間、安静にしていただき、眼圧、前眼部の検査をしたのち帰宅していただきます。

手術の流れ

瞳孔を拡大させ、点眼麻酔をして、角膜の縁を約3ミリ切開します。

切開した部分からレンズを目の中に入れます。

レンズを虹彩と水晶体の間に固定します。

瞳孔を縮瞳させ手術は終了です。

院内でしばらくお休みいただいたあと、目の状態を検査し問題なければお帰り頂けます。術後は医師の指示に従って点眼薬・内服薬をご使用ください。

術後について

手術後の検査は、術後翌日、1週間、2週間、1か月、2か月、3か月、6か月、1年です。その後1年ごとの検査となります。
手術費用には術前検査料、レンズ代金、術後6か月までの定期検査料、手術に必要なお薬代が含まれます。以後は保険診療になります。

費用について

適応検査費用 8,000円(税抜き)
料金 ICL乱視なし 両眼50万円(レンズ代32万円)
片眼25万円(レンズ代16万円)
ICL乱視あり 両眼52万円(レンズ代34万円)
片眼27万円(レンズ代18万円)・価格はすべて税抜きです。
・自費診療のため保険適用外となります。
追加施術 【レンズ入替え】
6か月以内: 片眼1万円
【レンズ取り出し】
3年以内: 〇万円

※手術費用には、術前検査料・レンズ代金・手術料・術後6か月までの定期検査料、手術に必要なお薬代が含まれます。
※術前検査2の終了後、レンズを発注いたします。レンズ代金はこの時点でお支払いいただきます。レンズは受注生産なので、レンズ発注後に患者様のご都合で手術をキャンセルされた場合には、返金いたしかねます。ご了承ください。
※手術当日の来院時に手術日費用の残金をお支払いいただきます。
※極端な度数ずれでレンズ入替えが必要な場合、術後6か月までは片眼1万円で施術を行います。

ICL治療についてのよくある質問

Q.治療は痛いですか?
A.目薬タイプの点眼麻酔をしますので痛みはほとんどありません。

Q.どんなメリットがありますか?
A.<紫外線をカット!>
眼内コンタクトレンズ治療に使用するレンズは、加齢や白内障の原因といわれている有害な紫外線をカットします。

Q.デメリットはありますか?
A.手術直後より視力改善は体感できますが、同時に全体的に、かすみ・ぼやけ・まぶしさが気になることがあります。1週間ぐらいまでの間に安定してくる方がほとんどです。